実家じまいが増えている本当の理由――時代が変えた「実家を守る」という常識 - 株式会社ラリーズ

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実家じまいが増えている本当の理由――時代が変えた「実家を守る」という常識

はじめに

「実家じまい」という言葉を、最近よく耳にするようになりました。
SNSやニュース、雑誌の特集などで取り上げられる機会が増え、もはや他人事ではない身近なテーマとして語られています。

実家じまいの作業風景

かつて、実家は「守るもの」でした。長男が継ぎ、親と同居し、代々受け継いでいくことが当たり前とされていた時代がありました。
しかし今、その価値観は大きく変わりつつあります。
「実家を手放す」という選択が、決して冷たいことでも、親不孝なことでもなく、むしろ現実的で前向きな決断として受け入れられるようになってきたのです。

なぜ今、実家じまいが注目されているのか

背景にあるのは、日本社会全体の構造的な変化です。

少子高齢化が進み、人口は減少し続けています。親世代が高齢になる一方で、子ども世代は進学や就職で地元を離れ、都市部で暮らすケースが一般的になりました。
結果として、誰も住まなくなった実家が全国各地で増え続けています。総務省の調査によれば、空き家は全国で800万戸を超え、今後さらに増加すると予測されています。

こうした実家の多くは、放置すれば朽ちていき、管理責任を問われるリスクも高まります。相続の問題も複雑です。兄弟姉妹が複数いる場合、誰が引き継ぐのか、どう分けるのか、話し合いがまとまらないまま先送りされるケースも少なくありません。

かつては「いつか誰かが住むだろう」と曖昧にできた問題が、今は先送りできない現実として目の前に突きつけられているのです。

「残したい気持ち」と「現実的な負担」のはざまで

実家には思い出が詰まっています。子どもの頃に過ごしたリビング、家族で囲んだ食卓、庭で遊んだ記憶。そうした感情的なつながりがあるからこそ、簡単に手放せないという人も多いでしょう。

しかし同時に、実家を維持するには目に見えない負担が伴います。固定資産税、光熱費、修繕費。遠方から通っての掃除や草刈り。防犯の不安。老朽化が進めば進むほど、その負担は重くなっていきます。

「残したい」という気持ちと、「現実的には難しい」という葛藤。
この二つの間で悩んでいる人が、今、日本中に数え切れないほどいます。もしかしたら、この記事を読んでいるあなたも、その一人かもしれません。

実家じまいに伴う整理の様子

なぜ実家じまいをするのか――背景と理由を整理する

実家じまいを選択する理由は、一人ひとり異なります。
しかし多くの人に共通しているのは、「感情」と「現実」の両方に向き合った結果だということです。ここでは、実家じまいを考える主な理由を、具体的に整理してみます。

1. 管理の負担が想像以上に重い

誰も住んでいない家を維持するのは、思った以上に大変です。

月に一度でも実家に通って掃除をするとなれば、交通費と時間がかかります。遠方であれば、片道数時間、場合によっては宿泊が必要になることもあります。庭があれば草刈りが必要ですし、雪国であれば冬場の雪かきも欠かせません。窓を開けて風を通し、水道を流して配管の劣化を防ぐ。こうした細かな作業を、仕事や育児の合間に続けるのは簡単なことではありません。

しかも、こうした管理を怠れば、家はあっという間に傷んでしまいます。湿気でカビが生え、雨漏りが始まり、屋根や外壁が崩れていく。そうなれば修繕費がかさみ、最終的には解体せざるを得なくなることもあります。

2. 金銭的な負担が続く

たとえ誰も住んでいなくても、実家を所有している限り、固定資産税は毎年発生します。地域や評価額によって異なりますが、年間数万円から十数万円かかることも珍しくありません。

さらに、老朽化が進めば修繕費が必要になります。屋根の補修、外壁の塗り替え、給湯器やトイレの交換。こうした費用は数十万円から、場合によっては百万円を超えることもあります。

「いつか売れるかもしれない」と考えて維持し続けたとしても、実際には買い手がつかず、結局は持ち出しが続くケースも多いのです。

3. 防犯・近隣トラブルの不安

空き家は、防犯上のリスクも抱えています。人の気配がない家は、不審者の侵入や不法投棄の対象になりやすく、実際にそうしたトラブルが起きているケースもあります。

また、草木が生い茂ったり、ゴミが溜まったりすれば、近隣住民から苦情が寄せられることもあります。「管理されていない家」として周囲に迷惑をかけてしまうことへの罪悪感や、それに対応するストレスも、見過ごせない負担です。

4. 相続や家族間での意見の食い違い

実家の扱いをめぐって、家族の間で意見が割れることも少なくありません。

兄弟姉妹がいる場合、「誰が引き継ぐのか」「誰が管理するのか」という話し合いが必要になります。しかし、それぞれの生活状況や経済状況、実家に対する思い入れの強さが異なるため、なかなか話がまとまりません。結果として、誰も決断できないまま時間だけが過ぎ、問題が複雑化していくこともあります。

また、親が元気なうちに実家じまいの話を切り出すことに抵抗を感じる人も多いでしょう。「縁起でもない」「親に悪い」と感じてしまい、話し合いそのものが先送りされるケースも目立ちます。

5. 親が元気なうちに決断するケースが増えている

近年の特徴として、親が亡くなってからではなく、親が元気なうちに実家じまいを進めるケースが増えています。

親自身が「子どもに負担をかけたくない」と考え、自ら住み替えや施設入居を選択することもあります。また、子ども世代から提案し、家族全員で話し合って決めるパターンも見られます。

親が判断能力を持っているうちに決断することで、意思確認がスムーズになり、トラブルを未然に防げるというメリットがあります。逆に、親が認知症になったり、意思表示ができなくなったりしてからでは、法的手続きが煩雑になり、家族にとっても大きな負担となります。

実家じまいのメリット――前向きな選択としての可能性

実家じまいと聞くと、「何かを失う」というネガティブなイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし実際には、実家じまいによって得られるものも数多くあります。ここでは、その具体的なメリットを見ていきましょう。

1. 精神的な負担が軽くなる

「実家をどうしよう」という漠然とした不安は、想像以上に心の重荷になります。

遠方に住んでいれば「ちゃんと管理できているだろうか」と気になり、帰省のたびに状態を確認する手間がかかります。台風や大雪のニュースを見るたびに心配になり、何か問題が起きていないかと不安を抱える日々。そうした精神的なストレスから解放されることは、大きなメリットです。

実家じまいを終えた人の多くが、「肩の荷が下りた」「気持ちが楽になった」と語ります。決断することで、前を向いて生活できるようになるのです。

2. 家族関係がこじれにくい

実家の問題を放置すると、家族間の関係がぎくしゃくすることがあります。

「誰が管理するのか」という押し付け合いや、「売るか、残すか」という意見の対立。相続が発生してから話し合おうとしても、感情的になってしまい、冷静な判断ができないこともあります。

実家じまいを早めに進めることで、問題が大きくなる前に話し合い、家族全員が納得できる形で決着をつけることができます。結果として、家族の絆が保たれ、将来的なトラブルを避けられるのです。

3. 親の老後を考えるきっかけになる

実家じまいは、親のこれからの暮らし方を家族で考える良い機会にもなります。

実家での一人暮らしが難しくなってきた親に対して、住み替えや施設入居といった選択肢を提案できます。バリアフリーのマンションに引っ越す、サービス付き高齢者向け住宅に入居するなど、親が安心して暮らせる環境を一緒に探すことができます。

実家を手放すことで、親自身も「次の生活」を前向きに考えられるようになることがあります。

実家じまいに伴う片付けの様子

4. 将来のトラブルを未然に防げる

実家を放置したまま相続が発生すると、さまざまな問題が起こりえます。

相続人が複数いる場合、実家の扱いをめぐって意見が分かれ、話し合いが長引くことがあります。また、誰も引き取らないまま放置すれば、空き家として行政から指導を受けたり、強制的に解体されて費用を請求されたりするリスクもあります。

実家じまいを早めに進めることで、こうした法的・経済的なトラブルを回避でき、将来の不安を減らすことができます。

5. 専門業者を活用すればスムーズに進められる

実家じまいは、決して一人で抱え込む必要はありません。

不用品の整理、家の解体、土地の売却など、実家じまいに関わる作業は多岐にわたります。しかし最近では、これらをワンストップで対応してくれる専門業者も増えています。遺品整理士や不動産会社、解体業者などと連携してくれるサービスもあり、遠方に住んでいても安心して任せられるようになっています。

専門家のサポートを受けることで、手続きの負担が軽減され、スムーズに実家じまいを進めることができます。

おわりに――実家じまいは「冷たい選択」ではない

実家じまいは、決して冷たい選択ではありません。

それは、家族のこれからを守るための、現代的で前向きな決断です。親への感謝や思い出を大切にしながらも、現実と向き合い、最善の道を選ぶこと。それこそが、今の時代に求められている家族のあり方なのかもしれません。

大切なのは、早めに知り、考え、準備することです。

問題が大きくなる前に、家族で話し合う。親が元気なうちに意思を確認する。専門家の力を借りながら、無理のない形で進める。そうした一歩一歩の積み重ねが、後悔のない選択へとつながります。

実家じまいは、終わりではなく、新しい始まりです。家族が安心して暮らせる未来をつくるために、今できることから始めてみませんか。

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